■日時:2018年8月27日 カテゴリ:水素燃料電池
訪問日:2018年7月26日 場所:北京 中国国際展示中心
訪問先:2018年中国国際水素エネルギーと燃料電池技術応用展覧会(CHFCE)
 
 
 中国の最新の水素燃料電池産業の動向を掴むため、中国国内で水素燃料電池がテーマの最大規模の展示会への訪問調査を実施しました。野心的な政府目標の設定や手厚い補助金などの政策で注目を浴びている中国の水素燃料電池産業ですが、現時点ではまだまだ黎明期という段階で中国国内の同産業に関する展示会は少なく出展企業数は非常に少ない状況です。
 
2018年7月11日に上海SNIECにて開催された国内最大規模の新エネ車展示会では、EV車関連企業約300社の出展に対し、燃料電池車関連の出展企業は僅か6社のみに留まり、また燃料電池車企業の出展ブースは10平米程度と大変寂しいものでした。これは現在の中国新エネ車のうち水素燃料電池車の普及状況とある程度関連性があると思われます。しかしながら、出展者側の今後の中国水素燃料電池産業に対する期待感はほぼ一致しており、今後中国において同産業は急速な発展を遂げるという見通しを持っていました。
 
今回は各企業の出展内容、インタビューの実施を通じて得られた中国の水素燃料電池産業の実態について皆様に伝えていきます。
 
出展企業(外資企業)
  全体的には外資系企業と中国企業が半々程度の出展構成となっていました。外資系企業では燃料電池スタック世界最大手のカナダのBallard、Hydrogenics、スウェーデンのPowerCellなども出展していました。外資系企業のブースに訪問客が集中している一方で、中国企業側のブースはやや閑散としており、本展示会は中国企業による外資系企業の取り込み(又はその逆)が趣旨というのが見て取れます。欧米企業の中でも特にカナダの存在感は大きく、カナダの代表的な水素燃料電池産業の連盟であるカナダ水素燃料電池協会(CHFCA)の会長(Mr. Andreas Truckenbrodt氏)が会議にて基調講演する他、自らブースに立ち回り訪問客対応するなどの力の入れようでした。
 
 
Hydrogenicsのブース         Ballardのブース
 
 
熱心に自社技術を中国訪問客に説明する外資系企業の様子
 
本展示会責任者と話す機会があったので、外資企業による展示会の出展状況を伺ったところやはりカナダ勢による活動が特に盛んで、国を挙げて中国市場への参入を後押ししているとのこと。昨年の11月にUNDP提携都市である如皋にて開催された国際燃料電池車会議(20ヶ国から約400人に上る企業管理層、政界人、専門家などが集まった)では、カナダを筆頭に外資企業が挙って自社技術の売り込みを図っていたとのことです。また昨年12月には北京にてカナダ大統領が同国のHydrogenicsと技術提携している億華通の燃料電池システムの視察に訪れています。
  一方、アジア勢では産業用水素燃料発電機大手の斗山など韓国企業や台湾の企業も数社参加していました。ブース担当者の話によれば、いずれも中国市場参入の検討段階であり、市場調査目的で出展しているとのことでした。日本企業による出展は残念ながらありませんでした。
 
 
アジア勢の出展は少なく、ポスター展示もなくブースは閑散とした様子。市場調査目的にとりあえず出展してみたという様子。
 
外資系企業主要出展企業
  • Canadian Hydrogen and Fuel Cell Association (CHFCA)
  • Hydrogenics (カナダ)
  • Ballard Power System (カナダ)
  • Intertek (カナダ)
  • Blue-O Technology Inc. (カナダ)
  • Greenlight Innovation (カナダ)
  • Green Power(カナダ)
  • Perma Pure LLC (米国)
  • PowerCell (スウェーデン)
  • Sandvik (スウェーデン)
  • HyPlat(Pty)Ltd (南アフリカ)
  • ElringKlinger AG (ドイツ)
  • Fraunhofer Institute(ドイツ)
  • 永都産業(韓国)
  • 斗山(韓国)
  • 高力科技(台湾) 等計30社
続いて中国国内企業の出展状況についてご紹介していきます。
 
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(筆)INTEGRAL Co., Ltd 2018年8月27日 中西 豪