■日時:2018年8月28日 カテゴリ:再生可能エネルギー
 
急速な経済成長と共に大気汚染が深刻の中国ですが、中国は実は世界の再生可能エネルギーのリーダーであることをご存知でしょうか。今回は中国の再生可能エネルギーの最新の動向についてまとめていきます。
 
2017年末時点で中国の全発電設備容量と全発電電力はそれぞれ1770 GW、64171 TWhとなっています。因みに日本の2015年末時点における全発電設備容量は209GWですので、中国の総発電能力は日本の約9倍もの発電設備容量を持っていることになります。
 
中国再生可能エネルギーの全発電設備容量に占める割合は太陽光エネルギー(太陽光発電、太陽熱発電)が7%、風力発電が9.2%、水力発電が19.3%で合計36%を占め、再生可能エネルギーの総発電設備容量は約619GWとなっています。発電電力に占める割合では太陽光エネルギーが1.8%、風力発電が4.7%、水力発電が18.6%で
合計25%となっております。各主要国の再生可能エネルギーの全発電電力における割合は、ドイツが30.6%(2015年)、スペインが35%(2015年)、フランスが16.3%(2015年)、イタリアが39.8%(2015年)、アメリカが13.6%(2015年)、カナダが63.8%(2015年)、日本が15.6%(2017年)ですので、中国は比較的再生可能エネルギーが普及している方とも言えます。
 
 
続いて、世界の再生可能エネルギーの累積導入設備容量ではどうでしょうか。グラフから中国はダントツの一位であることが分ります。総容量だけでなく、成長速度でも他主要国と比べ圧倒的に早い速度で成長しています。一体世界一の大気汚染国という指摘はどういうところから来ているのでしょうか。これについては中国は総発電電力の過半数を火力発電に依存しているためです。各主要国と比べても中国の発電電力における石炭火力の割合は高く、これだけの年間発電電力ですから大気に排出される汚染ガスの量も莫大です。
 
 
続いて、新規導入量の多い再生可能エネルギーの分野は何でしょうか。中国、米国、インド、日本共に近年は太陽光エネルギーによる発電設備導入が最も増加しています。これはこれらの国で分散式太陽光発電を奨励、支援するための補助金などの政策が整備されたことにより、手厚い補助金がインセンティブとなり太陽光発電事業に乗り出す事業者、投資家が急速に増えた結果だと言われています。中国も例外ではなく、中央政府の定めるFIT(固定電力価格)の他、地方政府も独自の補助金政策を制定しているため、何重にも補助金を受け取ることになります。
 
 
一方で中国は風力発電開発も重要視しており、中央政府は第13次五カ年計画にて2020年までに風力発電の累積設備容量を2015年の129,000MWから210,000MWまで引き上げることを目標に掲げています。太陽光は同期間で43,180MWから105,000MWまで引き上げる目標であり、今後中国の再生可能エネルギー開発は風力発電と太陽光発電を中心に進むものと見込まれています。
 
 
(筆)INTEGRAL Co., Ltd 中西 豪 2018年8月28日
 
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