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■執筆日時:2019年1月17日 カテゴリ:水素燃料電池
 
2018年の中国FCV販売台数統計発表!
 
1月14日に中国汽車工業協会(CAAM)より2018年の水素燃料電池車販売台数統計が発表されました。先日のブログでは中国水素燃料電池車の生産台数の統計データについてお伝えしましたが、今回の統計は販売台数統計ですので生産台数に関するブログと両方ご覧頂けたらと思います
 
CAAMによれば、中国2018年の自動車販売台数は2808万台となり、10年連続で全世界トップの売上台数となりました。新エネ車の販売台数前年同期比61.7%増125.6万台で、内訳は純EV車が98.4万台、プラグイン式ハイブリッド車が27.1万台、そして水素燃料電池車が1527台となっています。
 
出所:CAAM公開データより弊社まとめ
 
FCV1527台の内訳は、バスが1418台(93%)、輸送車が109台(7%)です。中国FCVの2016年、2017年の生産台数はそれぞれ629台、1272台ですので、2018年末までの累積販売台数は3428台、三年間の平均増加率は61%。現在既に生産が完了している輸送車でまだ販売統計データに反映されていない部分(例えば中通の700台輸送車など)も加味すると、今年の前半には4000台を突破すると見込まれます。このことから2020年までに運行台数で5000台という政府目標はほぼ達成されるものと思われます。
 
出所:CAAM公開データより弊社まとめ
 
なお、2017年の燃料電池バスの販売台数は280台ですので、2018年は年増加率406%で急増したことになります。これは前回のブログでも書いた通り、2018年は中国各地で市内公共バスの実証運行プロジェクトが相次いで開始したためです。水素ステーションの普及に伴い、2019年も引き続き新たな実証運行プロジェクトが生まれ、既に開始している地区ではバス投入の拡大が見込まれています。例えば、張家口市では2018年に74台の燃料電池市内公共バスが投入されましたが、2019年も実証運行プロジェクト拡大のための新たに170台の燃料電池公共バスの追加投入が計画されており、2020年までにバス、輸送車含めて累積燃料電池車運行台数を1800台にする計画が発表されています。
 
さて、このように中国の燃料電池車は順調に増えてきているわけですが、水素ステーションの数はどうでしょうか。
 
弊社では2017年末までに合計14の水素ステーションが運行していることを別の調査レポートにて報告していますが、2018年に新たに建設が開始しているもの、部分的に完成し既に運行が開始しているものを現在報道などで判明している範囲でまとめてみました。
 
結果、2018年では部分運行中のもの、建設中の水素ステーションは少なくとも新たに28箇所あることが分かりました。完成しているものも含めると合計42箇所になります。政府は2020年までに100箇所というやや野心的な目標を掲げているものの、現在のペースで建設が進めば達成される可能性があります
 
出所:弊社調べ
 
筆)2019年1月17日 INTEGRAL Co., Ltd
 
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